週刊OSM 431

 

2018/10/16-2018/10/22

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OSMデータを使った登山道地図 XCTrails [1] | © a.müller @xctrails.org | map data © OpenStreetMap contributors

マッピング

  • Dabohamda氏は現地調査を行いコナクリ(ギニア)で初めてのバス路線がマッピングされたことをツイートしました。引き続きOpenStreetMapギニアのメンバーによってバスネットワークがマッピングされる予定です。
  • 飯田氏(別名 nyampire氏)は先週お伝えした糸魚川市、厚木市に続いて練馬区深谷市からもトレースに使う許可を受けたことを発表しました。使い方は Wiki ページで説明(練馬区深谷市)されています。これらの航空写真は極めて高精細で様々なものを高精度でトレースできます。
  • 2014年にロシアがクリミアに侵攻した際に、DWGは編集合戦を防ぐために短期的な国境線編集禁止措置をとりました。現在までロシアによる施政が続いているため、当時の編集禁止措置を解除すべきかMartin Koppenhoefer氏が相談しています。
  • 初心者マッパーがウェイオブジェクトにエリアオブジェクトを「接着」してマッピングした際に、接着賛成派と反対派が変更セットコメントで口論を始めてしまうことがあります。DWGメンバーのFrederik Ramm氏はこのような事態に懸念を示しており、口論した人を一時的ブロック処置すると表明しました(ML, Forum)。また、Frederik氏はこの古くから続く「接着」問題にけりをつけるため、osm wikiで議論を始めました。
  • Charlotte Hannah氏(カーディフ大学(英国))らは、OSMデータを使って歩行者向けに安全なルート検索方法を開発し、論文を発表しました。
  • natural=hot_spring(熱水泉)/spring(湧泉)/geyser(間欠泉)の使い分けを明確にしようとJoseph Eisenberg氏が提案しています。
  • Gregory Marler氏はOSM UKのメンバーが借りられる360度カメラの紹介動画を公開しました。
  • Allan Mustard氏は大使館と領事館の区別を国際法に合わせるための提案を作成したことをタグ付けメーリングリストに投稿しました。

コミュニティ

  • Adrian O´Connor氏がメイヌース大学でOSMアイルランドを立ち上げたことをツイートしました。
  • 10/20にOpenStreetMapアイルランドCLGが立ち上がりました。OSMFの地方支部となることを目指しています。
  • Simon Poole氏はosm.orgの「ウェルカムボックス」と「OSMについて」の中に新しい利用規約へのリンクを追加するプルリクエストを送りました。

インポート

  • フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州(イタリア)で天然記念樹木のインポートが計画中です。Giovanni氏はwikiページを作成し、手伝ってくれる人を募集しています。
  • Leif Rasmussen氏はマイアミ・デイド郡(アメリカ)でマッピングされていない建物をインポートする計画を発表しました。データの準備も完了しているそうです。
  • ノルウェー、スウェーデン、フィンランドで電気自動車の充電スタンドデータインポートが準備されています。Wikiページでも説明されていますがスカンディナヴィアの地域では販売される自動車の約50%が電気自動車やプラグインハイブリッド車になっているため、充電スタンドは非常に重要なPOIです。
  • 多くのデータインポート作業は慎重な準備を経て、ドキュメントが作成され議論されていますが、時にそうでない場合があります。あるマッパーが議論なく行政界をインポートした上、コミュニティメンバーからのコメントに誠実な返事がついていません。

OpenStreetMap Foundation

  • 10/11に行われたライセンスワーキンググループ会議の議事録草案が公開されています。
  • 10/18のOSMF理事会の議事録が公開されました。

イベント

  • Opensaar e.V.(ドイツのFOSS団体)が11月15日にザールブリュッケン市でミーティングを開催予定です。

OSM人道支援

  • 地理学およびOSMマッピングの祝祭OSM GeoWeekが11月11-17日に開催されます。昨年は48ヶ国で230イベントが実施されました。ホームページからイベント登録が可能です。
  • HOT社が「デジタル開発原則」に賛同を表明しました。これはデジタル開発者が得られた知見をデジタル技術で実現するための9つのガイドラインで構成されています。

地図

  • Atvirasis žemėlapis(The Open Map)がSpatialForcesと共同でリトアニアの地形ベクトルマップを作成しました。OSMデータやLiDARデータを使った高解像地形表現が使われています。詳細はブログの解説記事で。
  • [1] XCTrailsはOSMのデータを使って登山ルートを表示しています。

ソフトウェア

  • 消防士がOsmHydrantでマッピングした消火栓情報をオフラインで使用するために、OsmAndの使い方を質問しています。フロアマップが記載されたPDFファイルにリンクを貼りたいと考えているそうです。

プログラミング

  • iDエディタでシェープファイルを読み込み、表示させる機能をsuperDoss氏が作成し、プルリクエストを送りました

リリース

  • Daniel Koć氏がOSM Cartoバージョン4.16.0を発表しました。海峡、車検場、画廊などのアイコンが追加されました。なおATMや郵便ポストのレンダリングがズームレベル19以降になったことに対して議論があり、難しい判断であったと説明されています。
  • OSM関連ソフトウェアのリリース情報はWambacher氏のOSM Software Watchlistをご覧ください。

その他の “ジオ” な事柄

  • 河川の太さを平均年間流量で表現したアメリカの河川地図がRedditに投稿されました。
  • マウンテンバイク愛好家のためのサイトsingletracks.comのブログではOSMの地図を使ったGPS付きサイクルコンピュータWahoo Elemntのテストの様子が公開されています。
  • ウェブサイトgeospatialworld.comではジャーナリズムにとっても衛星画像の重要性が増しているという記事が掲載されています。事件現場の位置を確認したり、森林伐採の記事を書いたり、紛争によって破壊された都市を示すなど様々な目的でジャーナリスト達にとって必要不可欠なものになっています。
  • 国際連合世界食糧計画は深刻な食糧不足に悩むネパールの支援についての最新情報をreliefweb.intに掲載されています。ジュムラ郡ではOSMの現地調査やマッピングについてのパイロットプロジェクトが9月に行われました。

まもなく開催

場所名称開催日
マニラ【MapaTime!】 @ co.lab2018-10-27philippines
レンヌRecensement des commerces du centre-ville2018-10-28france
メルボルンPapua New Guinea Malaria Mapathon2018-10-31australia
トロントMappy Hour2018-11-05canada
リヨンRencontre mensuelle pour tous2018-11-13france
Mumble CreekOpenStreetMap Foundation public board meeting2018-11-15everywhere
バンガロールState of the Map Asia 20182018-11-17-2018-11-18india
メルボルンFOSS4G SotM Oceania 20182018-11-20-2018-11-23australia
online via IRCFoundation Annual General Meeting2018-12-15everywhere
ハイデルベルクState of the Map 2019 (international conference)2019-09-21-2019-09-23germany

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, Rogehm, derFred, geologist, k_zoar, muramototomoya.