週刊OSM 432

 

2018/10/23-2018/10/29

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ロンドンの2020年NO2排ガスレベル予測 [1] | © parallel | OS OpenData | London Datastore | Mapbox | map data © OpenStreetMap contributors

マッピング

  • Jochen Topf氏は新しい品質保証ツールOsmoscopeを紹介しています。ツールのユーザーはOSMの問題箇所を記録したGeoJSONを作り、そのURLを指定することでOsmoscopeに新しいエラーレイヤーを追加できます。開発者があらかじめエラーレイヤーを決めてしまっている品質保証ツールとは異なる部分です。表示させたエラー数が非常に多く、何千もの数に上る場合にはベクトルタイルを使う必要があるかもしれません。彼は概念実証としてツールを使えるサーバーを用意しました。ツールに対するフィードバックはGitHubで伝えることができます。
  • Joseph Eisenberg氏は、電波望遠鏡がレンダリングされるよう作業していたところ、タグ付けの間違いが多いことに気が付きました。間違ったタグman_made=radio_telecopeは200回も使われていますが、正しいタグman_made=telescope+telescope:type=radioは2回しか使われていません。
  • 科学観測基地へのタグ付けamenity=research_station提案について、提案者のBren Barnes氏が意見を募集しています。
  • 通信ネットワーク設備へのタグ付けtelecom=*提案が承認され、マッパーはDSLAMなどの機器をマッピングできるようになりました。
  • ベルギーでは法令が改正され、日本のスクールゾーンに似た「スクールストリート」という扱いの道路ができ、ベルギーフォーラムで話題になっています。この通りでは学校の入り口に面した通りで登下校時間帯に歩行者や自転車や緊急車両、許可を受けた車両以外の通行が出来なくなります。

コミュニティ

  • marc marc氏が横断歩道のマッピングについて議論を始めました。縞模様と信号機がある横断歩道をcrossing=zebra+crossing=traffic_signalsでマッピングする人がいるのですが、crossing=zebracrossing=uncontrolled + crossing_ref=zebraの省略形であることを確認するためです。
    しかし議論はさらに大きな問題を生み出してしまいました。iDエディタの開発者が、「議論に耳を傾けるのに疲れた」と述べてプリセットタグを変更することにしたのです。iDエディタは変更セットの50%を担う重要なアプリであり、このプリセットを変更すると多くのマッパーの編集に影響を及ぼします。少数の開発者の考えだけでプリセットを変更することは望ましくありません。
  • Michael Spreng氏がOSMスイス用ウェブサイトの新デザインを紹介しています。ドイツ語以外にある公用語版を用意したりモバイルデバイス向けの調整が残っていますが素晴らしいものになりそうです。
  • ハイデルベルク大学HeiGIT/GIScienceとドイツ赤十字社が、戦略的パートナーシップの強化を進める合意書を締結したことをMelanie Eckle氏が発表しました。協力内容としては、GISツール、ノウハウ、ワークフロー、コミュニティの開発などが含まれています。
  • OpenStreetMapベルギーが選んだ10月の「今月のマッパー」はトルコのAylin Kızılaslan氏です。
  • ウィキメディア財団が「2019年願い事リスト」を募集中です。OSMコミュニティからも要望を出してほしいとのことです。
  • GeOnG会議でSimon B. Johnson氏が使用した’Community OSM’と題したスライドをPaul Uithol氏がTwitterで紹介しました。衛星写真トレースよりも現地調査に出かけるようなマッパーはこの’コミュニティ’には存在しないようです。

インポート

  • ベルギーで政府が所有する複数のデータソースから建物データをインポートする計画がPieter Vander Vennet氏からアナウンスされました。しかし建物オブジェクトに外部IDを付与する内容であったため、反対の声も多く上がりました。今回の計画は、一度に大量のデータをインポートするのではなく、何回かに分割したインポートを統合する作業があるため、作業を効率的に実施するには外部IDが必要であるとのことです。現時点では外部IDは使用する計画のままです。

OpenStreetMap Foundation

  • OSMブログでOpenStreetMapベルギーがOSMFの公式地方支部となったことが紹介されました。
  • OSM英国支部が英国政府による地理空間委員会の情報提供要請に対し、回答書を送付しました。公的・私的組織による地理空間データの活用が効率的に実施できるようOSM英国支部がサポートする計画です。この分野においてはOSMが重要な役割を果たすと考えています。回答書の全文は記事の最後にリンクがあります。

イベント

OSM人道支援

  • Crowd2Mapタンザニアが女性器切除(FGM)を終わらせるためにOpenStreetMapでタンザニアの農村地帯の地図を充実させたことを国際連合人口基金が報告しています。
  • HOT社が3週間にわたり実施したハックトーバーフェストの簡単なまとめを作成しました。オープンソースツール関係の性能向上やバグフィクス等の実施に関与した方々への感謝の言葉が述べられています。
  • 11月には世界中でMissing Mapsのイベントがあります。

地図

  • ズームレベル17では食事関連施設はこれまでのアイコン表示されていましたが、小さな点で表示されるようになります。表示がごちゃごちゃしがちなためです。

switch2OSM

  • 12の米国連邦政府局が管理するキャンプ場や関連施設をまとめてRecreation.govで予約できるようになりました。このサイトはこれまでGoogleマップを使っていましたが、リニューアル後はOSMとMapboxが使われるようになりました。

ソフトウェア

  • 山岳地域で地形を考慮せずにレンダリングした地図の問題について以前に紹介しました。ブリティッシュコロンビア(カナダ)で、移動時間の見積もりにMaps.meを使っていた登山者が、衰弱のためヘリで救助されたことをCBC Canadaが報じました。この問題はすでに2017年にMaps.me側にも報告されていますが、問題が解消したのかどうかは不明です。
  • ペール・ラシェーズ墓地(パリ)には多くの有名人が埋葬されており、世界一訪問者が多いといわれています。iOSのアプリSuper Lachaiseで歴史的記念物や著名な墓を検索することができます。

プログラミング

  • Rémy Mathieu氏はGo言語、Mapbox、OpenStreetMapなどを使って地図データを取得し、レンダリングする方法を説明するブログ記事を書きました。彼は最終的にファンタジー風なスタイルで地図のレンダリングを目指していて、さらに別の記事を書く予定です。

リリース

  • JOSMのバージョン18.10(リリース14382)がリリースされました。このバージョンでは選択リストにオブジェクトのバージョンを表示するオブションの追加やOverpassウィザードのタイムアウトを増やす、GPXレイヤーの重複をカットする、MapCSS関数のis_similarなど多くの改良が行われました。
  • QGISバージョン3系初の長期保守版、バージョン3.4が公開されました。新バージョンでは式文字列ビルダーに新しい関数やコード補完機能が追加されています。

ご存知でしたか?

  • netideeはオーストリア最大のオープンソース助成機構です。netideeとは、オープン・透明・共有を意味します。助成を受けたプロジェクトはすべて、オープンソースの原則にのっとり、誰でも使えて開発にも参加できるようになります。

その他の “ジオ” な事柄

  • 2013年ロンドン排気ガス量データを元に、Parallel社が2020年のNO2ガス濃度予測データを地図上に可視化し、Mapping London記事にしました。この地図にはMapboxの3D WebHLライブラリが使われています。
  • ドイツの自転車用GPSレビューサイトgpsradler.deがGarmin社のシリーズ最新作GPSmap 66sをテストしました。
  • gk.historic.placeで表示される史跡の情報にアメリカ合衆国国家歴史登録財 (NRHP)へのリンクも追加されました。

まもなく開催

場所 名称 開催日
トロント Mappy Hour 2018-11-05 canada
アルロン Espace public numérique d’Arlon – Formation Contribuer à OpenStreetMap 2018-11-06 belgium
シュトゥットガルト Stuttgarter Stammtisch 2018-11-07 germany
ベルリン 125. Berlin-Brandenburg Stammtisch 2018-11-08 germany
ナント Réunion mensuelle 2018-11-08 france
京都市 京都!街歩き!マッピングパーティ:第2回 美山かやぶきの里 2018-11-11 japan
レンヌ Réunion mensuelle 2018-11-12 france
リヨン Rencontre mensuelle pour tous 2018-11-13 france
ザルツブルク Maptime Salzburg 2018-11-13 austria
ミュンヘン Münchner Stammtisch 2018-11-14 germany
Mumble Creek OpenStreetMap Foundation public board meeting 2018-11-15 everywhere
マンハイム Mannheimer Mapathons 2018-11-15 germany
コモ ItWikiCon 2018 2018-11-16-2018-11-18 italy
コモ Mapping Party during ItWikiCon 2018 2018-11-17 italy
ブルノ State of the Map CZ 2018 2018-11-17 czech republic
バンガロール State of the Map Asia 2018 2018-11-17-2018-11-18 india
わかやまし オープンデータソン in 雑賀崎 2018-11-18 japan
ケルン・ボン空港 Bonner Stammtisch 2018-11-20 germany
リューネブルク Lüneburger Mappertreffen 2018-11-20 germany
ダービー Pub Meetup 2018-11-20 united kingdom
Reading Reading Missing Maps Mapathon 2018-11-20 united kingdom
メルボルン FOSS4G SotM Oceania 2018 2018-11-20-2018-11-23 australia
トゥールーズ Rencontre mensuelle 2018-11-21 france
カールスルーエ Stammtisch 2018-11-21 germany
リューベック Lübecker Mappertreffen 2018-11-22 germany
Alajuela ES:State of the Map Costa Rica 2018-11-23-2018-11-25 costa rica
マニラ 【MapaTime!】 2018-11-24 philippines
online via IRC Foundation Annual General Meeting 2018-12-15 everywhere
ハイデルベルク State of the Map 2019 (international conference) 2019-09-21-2019-09-23 germany

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, Rogehm, SunCobalt, derFred, geologist, k_zoar, muramototomoya.

週刊OSM 431

 

2018/10/16-2018/10/22

Pic

OSMデータを使った登山道地図 XCTrails [1] | © a.müller @xctrails.org | map data © OpenStreetMap contributors

マッピング

  • Dabohamda氏は現地調査を行いコナクリ(ギニア)で初めてのバス路線がマッピングされたことをツイートしました。引き続きOpenStreetMapギニアのメンバーによってバスネットワークがマッピングされる予定です。
  • 飯田氏(別名 nyampire氏)は先週お伝えした糸魚川市、厚木市に続いて練馬区深谷市からもトレースに使う許可を受けたことを発表しました。使い方は Wiki ページで説明(練馬区深谷市)されています。これらの航空写真は極めて高精細で様々なものを高精度でトレースできます。
  • 2014年にロシアがクリミアに侵攻した際に、DWGは編集合戦を防ぐために短期的な国境線編集禁止措置をとりました。現在までロシアによる施政が続いているため、当時の編集禁止措置を解除すべきかMartin Koppenhoefer氏が相談しています。
  • 初心者マッパーがウェイオブジェクトにエリアオブジェクトを「接着」してマッピングした際に、接着賛成派と反対派が変更セットコメントで口論を始めてしまうことがあります。DWGメンバーのFrederik Ramm氏はこのような事態に懸念を示しており、口論した人を一時的ブロック処置すると表明しました(ML, Forum)。また、Frederik氏はこの古くから続く「接着」問題にけりをつけるため、osm wikiで議論を始めました。
  • Charlotte Hannah氏(カーディフ大学(英国))らは、OSMデータを使って歩行者向けに安全なルート検索方法を開発し、論文を発表しました。
  • natural=hot_spring(熱水泉)/spring(湧泉)/geyser(間欠泉)の使い分けを明確にしようとJoseph Eisenberg氏が提案しています。
  • Gregory Marler氏はOSM UKのメンバーが借りられる360度カメラの紹介動画を公開しました。
  • Allan Mustard氏は大使館と領事館の区別を国際法に合わせるための提案を作成したことをタグ付けメーリングリストに投稿しました。

コミュニティ

  • Adrian O´Connor氏がメイヌース大学でOSMアイルランドを立ち上げたことをツイートしました。
  • 10/20にOpenStreetMapアイルランドCLGが立ち上がりました。OSMFの地方支部となることを目指しています。
  • Simon Poole氏はosm.orgの「ウェルカムボックス」と「OSMについて」の中に新しい利用規約へのリンクを追加するプルリクエストを送りました。

インポート

  • フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州(イタリア)で天然記念樹木のインポートが計画中です。Giovanni氏はwikiページを作成し、手伝ってくれる人を募集しています。
  • Leif Rasmussen氏はマイアミ・デイド郡(アメリカ)でマッピングされていない建物をインポートする計画を発表しました。データの準備も完了しているそうです。
  • ノルウェー、スウェーデン、フィンランドで電気自動車の充電スタンドデータインポートが準備されています。Wikiページでも説明されていますがスカンディナヴィアの地域では販売される自動車の約50%が電気自動車やプラグインハイブリッド車になっているため、充電スタンドは非常に重要なPOIです。
  • 多くのデータインポート作業は慎重な準備を経て、ドキュメントが作成され議論されていますが、時にそうでない場合があります。あるマッパーが議論なく行政界をインポートした上、コミュニティメンバーからのコメントに誠実な返事がついていません。

OpenStreetMap Foundation

  • 10/11に行われたライセンスワーキンググループ会議の議事録草案が公開されています。
  • 10/18のOSMF理事会の議事録が公開されました。

イベント

  • Opensaar e.V.(ドイツのFOSS団体)が11月15日にザールブリュッケン市でミーティングを開催予定です。

OSM人道支援

  • 地理学およびOSMマッピングの祝祭OSM GeoWeekが11月11-17日に開催されます。昨年は48ヶ国で230イベントが実施されました。ホームページからイベント登録が可能です。
  • HOT社が「デジタル開発原則」に賛同を表明しました。これはデジタル開発者が得られた知見をデジタル技術で実現するための9つのガイドラインで構成されています。

地図

  • Atvirasis žemėlapis(The Open Map)がSpatialForcesと共同でリトアニアの地形ベクトルマップを作成しました。OSMデータやLiDARデータを使った高解像地形表現が使われています。詳細はブログの解説記事で。
  • [1] XCTrailsはOSMのデータを使って登山ルートを表示しています。

ソフトウェア

  • 消防士がOsmHydrantでマッピングした消火栓情報をオフラインで使用するために、OsmAndの使い方を質問しています。フロアマップが記載されたPDFファイルにリンクを貼りたいと考えているそうです。

プログラミング

  • iDエディタでシェープファイルを読み込み、表示させる機能をsuperDoss氏が作成し、プルリクエストを送りました

リリース

  • Daniel Koć氏がOSM Cartoバージョン4.16.0を発表しました。海峡、車検場、画廊などのアイコンが追加されました。なおATMや郵便ポストのレンダリングがズームレベル19以降になったことに対して議論があり、難しい判断であったと説明されています。
  • OSM関連ソフトウェアのリリース情報はWambacher氏のOSM Software Watchlistをご覧ください。

その他の “ジオ” な事柄

  • 河川の太さを平均年間流量で表現したアメリカの河川地図がRedditに投稿されました。
  • マウンテンバイク愛好家のためのサイトsingletracks.comのブログではOSMの地図を使ったGPS付きサイクルコンピュータWahoo Elemntのテストの様子が公開されています。
  • ウェブサイトgeospatialworld.comではジャーナリズムにとっても衛星画像の重要性が増しているという記事が掲載されています。事件現場の位置を確認したり、森林伐採の記事を書いたり、紛争によって破壊された都市を示すなど様々な目的でジャーナリスト達にとって必要不可欠なものになっています。
  • 国際連合世界食糧計画は深刻な食糧不足に悩むネパールの支援についての最新情報をreliefweb.intに掲載されています。ジュムラ郡ではOSMの現地調査やマッピングについてのパイロットプロジェクトが9月に行われました。

まもなく開催

場所 名称 開催日
マニラ 【MapaTime!】 @ co.lab 2018-10-27 philippines
レンヌ Recensement des commerces du centre-ville 2018-10-28 france
メルボルン Papua New Guinea Malaria Mapathon 2018-10-31 australia
トロント Mappy Hour 2018-11-05 canada
リヨン Rencontre mensuelle pour tous 2018-11-13 france
Mumble Creek OpenStreetMap Foundation public board meeting 2018-11-15 everywhere
バンガロール State of the Map Asia 2018 2018-11-17-2018-11-18 india
メルボルン FOSS4G SotM Oceania 2018 2018-11-20-2018-11-23 australia
online via IRC Foundation Annual General Meeting 2018-12-15 everywhere
ハイデルベルク State of the Map 2019 (international conference) 2019-09-21-2019-09-23 germany

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, Rogehm, derFred, geologist, k_zoar, muramototomoya.